音楽スタジオの作り方～防音・遮音・吸音の違い～

2020年9月29日2024年6月25日

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自宅に音楽スタジオを作ったので、音楽スタジオの作り方を紹介していく。

今回は、防音、遮音、吸音について。「防音とか吸音とか細かい話はいいからはやく作り方を教えてくれよ」と思ったあなた。音楽スタジオ作りで重要なのは、どうすれば防音レベルが上がるのかを知ること。

音楽スタジオの防音について

音楽スタジオと言えば、防音室をイメージする人も多いけど、遮音だけでなく吸音まで対策しておくことが大切だ。

自宅で音楽スタジオを作るときには、外に音が漏れないように遮音をするだけではなく、音が反響しすぎないようにする吸音対策をすることで歌いやすい環境を作ることができる。

音楽スタジオは、遮音と吸音をすることで部屋を防音すると覚えておこう。

防音をする目的は２つ。ひとつは、外の音が部屋に入ってくるのを防ぐこと。そして、もうひとつは、部屋の音が外に漏れるのを防ぐこと。

音漏れが気になるから防音をする人は多いけど、意外にも外の音が部屋に入らないようにすることを意識している人は少ない。

線路沿いや壁の薄いアパートに住んでいる人は、外の音が部屋に入る大変さを知っていると思うが、防音室ではなく音楽スタジオを作る場合は、外の音を遮断できるかがポイントになる。

音楽制作中（録音中）に音楽スタジオに外の音が入れば録音した音源に外の音が入ってしまう。外への音漏れも気になるけど、録音をする人にとっては、録音中に外の音が入ってくるのは避けたい。

音楽スタジオを自宅に持つメリットはたくさんある。

音楽スタジオの予約をしなくてもいいこと、移動時間を0にできること、時間を気にせず制作できること。

自宅に音楽スタジオを作る魅力は、音楽を作りたいときに作ることができることや歌いたいときに歌えることなのだ。

音楽スタジオはほしいけどDIYはめんどくさいなら、YAMAHAやKAWAIからはめ込み式の防音室も発売されている。防音室は中古でもそこまで性能に差がないので、狙っている簡易防音室が中古で見つかったらお値打ち品かもしれない。

防音の難しいところは、防音レベルを上げれば上げるだけ費用がはねあがること。

たとえば、10mmのゴムで5dbの音を低減できた場合、もう1枚10mmのゴムを足して20mmにしても、10dbの音の低減にはならない。

音楽スタジオの防音で重要なのが遮音である。

鉛の壁にする、遮音シートなどで部屋の中で出した音が壁で反射するようにすることなどの対策をして、部屋の中の音が外に漏れるのを防ぐ。もちろん、遮音シートで音を反射させて外の音も低減する。

遮音をするときは重量を意識しよう。

同じシート厚みなら重い方が遮音しやすい。ただし、遮音シートが重くなれば壁にすき間なく取り付ける作業が大変になる。遮音シートを取り付けるときは、ふたり以上で作業するのがおすすめ。

音楽スタジオを作るときには、遮音をした後に吸音をしておくことが大切だ。

吸音材は種類も多く価格もピンキリ。使用する枚数を計算し、予算の範囲内でお気に入りの吸音材を見つけよう。

吸音材は、ボードタイプやスポンジタイプなど様々な種類がある。部屋の大きさなどで決めるのもひとつだが、僕がおすすめしているのは、吸音材は創作意欲がわくデザインのものを選ぶこと。

創作意欲がわかなければ、どれだけ立派に吸音してくれても宝の持ち腐れだ。音楽スタジオは使うから価値が生まれるのだ。毎日使いたくなるような自分好みのデザインを探してみよう。

音楽スタジオを作るときに防音レベルを高めるには、遮音と吸音の両方をする方がよい。

遮音だけだと、外には漏れなくても部屋の中で音が反響する。部屋の中で音が反響すれば、音が外に漏れやすくなる。吸音だけだと音は吸音材に吸収されながらも外に出ていくことになる。

遮音と吸音の両方をうまく組み合わせることで防音レベルを上げ、部屋の音が外に漏れないようにすると同時に、外の音を部屋に入れないようにすることが大切だ。

音楽スタジオを作るときには、下準備が重要になる。

まずは、部屋の寸法をできるだけ細かく測ろう。部屋の寸法だけでなく、ドアや窓、コンセントなどの寸法も測っておきたい。