音楽の歴史を振り返るとき、ブルースの枠を超えて多大な影響を与え続けているギタリストがいます。
それが、3大キングのひとりと称されるフレディキングです。
フレディキングは1950年代から70年代にかけて、ブルースとロックを絶妙な感覚で融合させ、ファンキーで個性的なギターの音色を世界に届けました。
若くしてこの世を去ってしまいましたが、その影響力は今の音楽シーンにも色濃く残っています。
今回は、フレディキングの代表作であるHide awayという楽曲を通じて、ロックンロール好きなら絶対に触れておくべきフレディキングの魅力に深く迫っていきます。
今回紹介するアルバム→『Freddy King Sings + Let’s Hide Away And Dance Away + 3』
ロックンロールの殿堂が認めたフレディキングの功績

フレディキングという名前は、ブルースにくわしくないあなたでも、2012年にロックンロールの殿堂入りを果たしたギタリストとして耳にしたことがあるかもしれません。
フレディキングのプレイスタイルは、単なる伝統的なブルースの枠に収まるものではありませんでした。力強いピッキングと、歌い上げるようなギターのフレーズは、まさにロックの原動力そのものと言えます。
フレディキングが活躍した時代は、音楽が激しく変化し、新しいジャンルが次々と生まれていた時期でした。
その中でフレディキングは、独自のファンキーな要素を楽曲に取り入れることで、他のギタリストとは一線を画す個性を確立しました。
フレディキングのギターは、時に激しく、時に優しく、聴く者の感情に直接訴えかけてきます。亡くなった後もなお語り継がれる理由は、その音色に宿る圧倒的な熱量に他なりません。
ロックに慣れ親しんだ耳にも、フレディキングの奏でるロックンロールのリズムは驚くほど自然に響きます。
ブルースという根っこを持ちながら、誰にでも楽しめるエンターテインメントへと進化させたフレディキングの功績は、もっと高く評価されるべきでしょう。
名曲を聴けば、なぜフレディキングが多くのレジェンドたちから尊敬されているのか、その理由がはっきりと見えてくるはずです。
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名曲Hide awayから紐解くロックンロールの衝撃

フレディキングの名を世界に知らしめたインストゥルメンタルナンバー『Hide away』。この曲を聴いて、理屈抜きに体が動いてしまう感覚を覚えるのは私だけではないはずです。
Hide awayには、ブルースの深みとロックンロールの躍動感が、これ以上ないほど完璧なバランスで共存しています。
私が『Hide away』と出会ったきっかけは、現代ギターの神様とも称されるスティーヴィー・レイ・ヴォーンによるカヴァー演奏でした。
スティーヴィー・レイ・ヴォーンのライブ映像の中で、凄まじい熱量を持って演奏されていたのがこのHide awayです。
スティーヴィーの演奏はまさに最高級のロックンロールであり、その原曲がフレディキングによるものだと知ったとき、私はすべてのパズルのピースが埋まるような感動を覚えました。
Hide awayがロックンロールとして響く最大の理由は、その楽曲構成とリズムにあります。
聴き進めていくと、どことなくチャック・ベリーの代表曲、ジョニー・ビー・グッドに似た雰囲気を感じる瞬間があるはずです。
軽快なシャッフルビートと、ギターが主役となって物語を紡いでいくスタイルは、まさにロックの原点そのもの。
チャック・ベリーが切り拓いたロックの世界観を、フレディキングは独自のギターテクニックでさらにファンキーに、そしてスリリングに進化させたのです。
伝説のライブ映像にみる演奏の楽しさと技術
フレディキングのHide awayを語る上で欠かせないのが、公式チャンネル等でも公開されている当時のライブ映像です。ぜひ一度その姿を目に焼き付けてみてください。
まず驚かされるのは、フレディキングが奏でるギターの音色の美しさです。
指先から溢れ出す音のひとつひとつが、まるで生きているかのように躍動し、聴く者の心を一瞬でフレディの世界観へと引き込んでしまいます。
そして何より印象的なのが、フレディキングが心の底から楽しそうにギターを弾く姿です。
卓越した技術を持ちながらも、それをひけらかすのではなく、音楽を奏でる喜びを全身で表現するその姿は、真のショーマンそのもの。
首から下げたギブソンのギターが、フレディキングの体の一部であるかのように自在に操られる様子は、観ているだけでこちらの心まで弾んできます。
なぜこれほどまでに感動するのか。
それはフレディキングが単に音符をなぞっているのではなく、一音一音に自らの魂を込めているからです。
技術的な完璧さを超えた先にある、音楽に対する純粋な初期衝動。それこそが、ブルースというジャンルを超えて、フレディキングをロックンロールの象徴たらしめている理由なのです。
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フレディキングの世界を網羅する必聴アルバム

フレディキングが奏でるロックンロールの真髄、そして名曲Hide awayの魅力をより深く理解するために、ぜひ手に取っていただきたいアルバムがあります。
それが、『Freddy King Sings + Let’s Hide Away And Dance Away』です。
このアルバムは、フレディキングの初期の代表作である2枚のオリジナルアルバムにボーナストラックを加えた、非常に贅沢な構成となっています。
全27曲という圧倒的なボリュームの中には、デジタルリマスターによって鮮明に蘇ったフレディキングの息遣いが詰まっています。
この1枚を聴き通すことで、フレディキングが単なるブルースマンではなく、いかにして音楽の壁を壊し、後のロックシーンに影響を与える新しいスタイルを築き上げたのかを体感できるでしょう。
実は、フレディキングはローリング・ストーンズ誌が選ぶ「歴史上最も偉大なギタリスト」のひとりにも名を連ねていますが、日本ではまだその真価が十分に知れ渡っているとは言えません。
しかし、このアルバムを一度再生すれば、その評価がいかに妥当であるかがわかります。
収録されている楽曲はどれも、ブルースの深い哀愁を残しつつも、聴く人を自然と笑顔にするような明るいショーマンシップに溢れているからです。
アルバム詳細
- アルバム名:Freddy King Sings + Let’s Hide Away And Dance Away
- アーティスト:Freddy King(フレディ・キング)
- 特記:輸入盤CD
- 発売日:2015年2月28日
- レーベル:Soul Jam
アルバムに収録されている楽曲は、どれも個性的で聴き応えがあります。
とくに注目してほしいのは、やはり13曲目に収録されているHide awayですが、それ以外にもフレディキングの「ロックンロール魂」を感じさせる名演がいくつも収められています。
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『Freddy King Sings + Let’s Hide Away And Dance Away』収録曲
- See See Baby
- Lonesome Whistle Blues
- Takin Care of Business
- Have You Ever Loved a Woman
- You Know That You Love Me
- I M Tore Down
- I Love the Woman
- Let Me Be
- It S Too Bad That Things Are Going So Tough
- You Ve Got to Love Her with a Feeling
- If You Believe
- You Mean, Mean Woman
- Hide Away
- Butterscotch
- Sen-Sa-Shun
- Side Tracked
- The Stumble
- Wash Out
- San-Ho-Zay
- Just Pickin
- Heads Up
- In the Open
- Out Front
- Swooshy
- Come on (Bonus Track)
- Texas Oil (Bonus Track)
- Sittin on the Boat Dock (Bonus Track)
I M Tore DownやHave You Ever Loved a Womanなどは、エリック・クラプトンをはじめとする多くのロックギタリストたちがカヴァーしたことでも有名です。
原曲であるフレディキングの演奏を聴くことで、現代のロックギターがどこから来たのか、その源流を辿るような知的興奮を味わうことができます。
また、インストゥルメンタル曲であるThe StumbleやSan-Ho-Zayなども、ギター好きにはたまらない名曲です。
歌詞がないからこそ、フレディキングのギターがいかに雄弁に物語を語っているかが伝わってきます。
これらの楽曲を聴くときは、単にBGMとして流すのではなく、ぜひスピーカーの前で腰を据えて、そのファンキーなリズムに身を任せてみてください。
ロックというジャンルに慣れ親しんだあなたにとって、ブルースは少し敷居が高いと感じることもあるかもしれません。しかし、フレディキングの音楽はその垣根を軽々と飛び越えてきます。
フレディキングが提示した、新しい音楽の世界。
それは、自由で、力強く、そして何よりも「楽しい」ロックンロールの精神に満ちています。このアルバムをきっかけに、あなたの音楽の幅は間違いなく大きく広がることでしょう。
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色あせないロックンロールの原点を未来へ

ここまでフレディキングの功績や、名曲Hide awayが持つ圧倒的なエネルギーについてお伝えしてきました。
音楽の進化は止まることなく、現代ではより洗練されたサウンドや、複雑なコード進行を操るアーティストが次々と現れています。
録音技術も飛躍的に向上し、完璧に整えられた音源を簡単に聴くことができる時代です。
しかし、そんな今だからこそ、フレディキングが体現した初期のロックンロール魂が、私たちの心に深く突き刺さるのです。
フレディキングは、社会の規範や既存の音楽理論といった枠組みを、その鋭いギターの音色で切り裂いてきました。
それは単なる反抗ではなく、自分自身の魂を音として表現しようとする、純粋で芸術的な衝動に他なりません。
社会を否定したロック、そしてそのロックさえも否定して生まれたパンク。それらすべての根底にあるのは、フレディキングがHide awayで見せたような「今、この瞬間を全力で鳴らす」という熱量です。
過小評価されがちな天才への再評価
日本では、ブルースの3大キングの中でもフレディキングはやや過小評価されがちな傾向にあります。
しかし、エリック・クラプトンやスティーヴィー・レイ・ヴォーンといった名だたるギタリストたちが、フレディキングを目標として掲げた事実は揺らぎません。
もし彼がもっと長生きをしていたら、現代のロックミュージックの形はさらに変わっていたかもしれません。
私たちが今の時代を生き抜くために必要なのは、もしかするとこうした「初期衝動」を忘れないことです。
洗練された美しさも素晴らしいですが、時に荒々しく、剥き出しの感情をぶつけるようなフレディキングの音楽は、私たちに忘れていた熱い何かを思い出させてくれます。
今こそ聴くべき魂の叫びとショーマンシップ
もしあなたが、日々の生活の中でどこか物足りなさを感じていたり、新しい音楽の刺激を求めていたりするのなら、迷わずフレディキングの扉を叩いてみてください。
フレディキングの名盤『Freddy King Sings + Let’s Hide Away And Dance Away』に針を落とした瞬間、目の前には鮮やかなロックンロールの世界が広がります。
フレディキングの魂の叫び、そして聴衆を笑顔にする圧倒的なショーマンシップに触れることで、音楽の本当の楽しさを再発見できるはずです。
時代を超えて愛され続ける本物のロックンロール。その原点とも言えるフレディキングのHide awayを、ぜひその耳で、その体で受け止めてみてください。
きっと、あなたの心の中にある情熱の火を、再び激しく燃え上がらせてくれることでしょう。
フレディキングの魂に触れるアルバム→『Freddy King Sings + Let’s Hide Away And Dance Away + 3』

